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セルフクリーニング

光触媒による防汚効果

基材に光触媒を塗布することにより、基材表面に光触媒薄膜を生成します。光触媒膜は表面にOH基を生成される膜であり、形状的には図3のように連続したOH基を持つ薄膜を形成します。OH基には水分が付着しやすいため、表面のOH基に空気中の水蒸気が付着して水の膜を形成します(図4)。

建材の汚れは大気中に含まれる自動車排ガスの油分、黒鉛であるカーボン、有機化合物、それに砂埃などが混ざって附着するため、降雨などでは取れず清掃により強制的に擦り落とさないと、綺麗になりません

こうした汚れは建材の表面で密着してしまうため取れなくなりますが、光触媒加工の表面は目に見えない薄い水膜で覆われているため、この水膜の表面に砂埃混じりの油汚れが載ります。したがって水の上に浮いているような状態なので、ガラス表面とは密着していません。こうした現象を光触媒の超親水現象と呼びます。

乾燥状態で水膜が無いような状況では、光触媒表面に直接載った汚れは、光触媒の酸化分解力により、その表面が壊されているので、建材表面との密着は弱く、こびりついていません。

ここで雨が降ったり、結露したり、或いは水をスプレーで吹きかけたりして、水分を表面から与えます。

するともともと、水膜の上に載っていた汚れの下にさらに水が入り、汚れは水によって浮かされます。

また、乾燥状態で密着が弱められた状態での汚れの下に、親水化現象により、水が入り込みます。

この状態で、さらに水が供給されることで、汚れの下の水が建材表面の光触媒の上で滑るように押し流されて、汚れはなくなります。 こうして常に汚れが表面に密着することを防止します。

水を撥水するのでは水滴の玉ができてしまい、玉状の水は乾燥が遅いので、そこに砂埃が附着しやすくなりますが薄い水膜は乾燥が速く、綺麗になった表面がさらに汚れるのを防止します。

このように光触媒超親水現象を利用した防汚・低汚染処理は、建物外装に幅広く用いられガラスのみならず、カーテンウォール、タイル壁面、塗装壁面など様々な建築分野で利用されています。

当社二酸化チタン表面においては、光があたらない状況下においても基本的には親水性をもっているといえます。弊社のサンプルの親水状態のデータの一例を下記に示します。

 
未コート
(基材:タイル)
加工後
遮光
加工後
紫外線照射(1時間)
他社製品
紫外線照射(1時間)
接触角
60°
52°

超親水現象を利用したガラス面が汚れない事象は右の写真から見られます。これらは何れも降雨によりガラス面がどのように変化して見えるかを撮影したものです。

左側の写真は超親水現象により、水は広く薄くガラス表面に拡散していき、後に水滴を残しません。したがってガラス面は鏡のように平滑で、向こうの景色が透過して見えます。

反対に右側の写真は撥水により弾かれた水滴は玉状にガラス表面にのこります。玉状の水滴どうしがくっつくと水の流れとなって下方に流れ、縞をつくります。

これが後々、縞状の汚れとなる原因です。玉状の水滴は薄い水膜と異なり乾燥に時間がかかり、この間に砂埃を附着させるだけでなく、水滴内に含まれる大気中の窒素酸化物や硫化物がガラス表面を侵食して、シリカ成分の鱗片状に堅い汚れの皮膜を形成する原因となります。

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